焙ると炙るの違い

焙ると炙るの違い

焙ると炙るの違い

- 概要 -

火に当て軽く焼くこと、火に当て乾かすこと、どちらの場合も「焙る」「炙る」どちらを用いても間違いでは無い。ただ、焙煎などに「焙」の方が用いられていることからわかるように、「焙る」には湿気をとり乾かす意味が強い。

- 詳しい解説 -

辞書を見てみると、「焙る」も「炙る」も同じ意味として説明されておりどちらを使っても間違いでは無い。

「焙」という漢字は、「焙煎」に漢字が用いられており「焙る」の場合は必ずしも直火ではない。また、「焙煎」は英語で言うとローストである。そうなると意味の幅は広くなり、火であぶることはもちろん蒸し焼きにすることも含まれる。また、「焙」は「ほうじる」とも使われる。「ほうじ茶」は、まさしくこの「焙じる」の「焙じ」である。いずれにしても「焙る」と表記すると“方法”はどうであれ、火を入れ湿気をとることを意味する。

対して「炙る」は、字体を見てもわかるが、もともとの中国での漢字の意味は、あぶった肉のことである。直接火を当て軽く焼く“方法”としての意味が強い。「海苔を炙る」「カツオを藁で炙る」などとして用いる。