可否と是非の違い

可否と是非の違い

- 概要 -

可否は事の良しあしを意味した言葉で、是非はそのよしあしの意味に加えて、事の正しいか正しくないかという意味もある。

- 詳しい解説 -

可否も是非も「良いことと悪いこと」や物事の「よしあし」という意味の場合は違いはない。

ただ、可否は可か否か、つまり賛成(可決)か反対(否決)かという二者択一の場合に使われることが多い。また、可能か、不可能かという択一の場合も可否が使われる。「明日の懇親会の出席の可否をお知らせください。」などという場合は出席できるのか(可能)できないのか(不可能)について聞いている。

一方、是非の場合には是の漢字は「道理にかなっている」という意味合いがあることから、その問題が理にかなっているのか、倫理的なのか、それが根拠がある正しい事なのかということを問う場合に使われる。よく政治家が「その問題については是々非々で」というが、これは党利党略ではなく問題の性質だけに絞って、道理があるのかないのかを見極めたいという意味である。

例えば、「原発問題の可否を問う」であれば、原発について賛成なのか、反対なのかという二者択一を問うという投げかけになるが、「原発問題の是非を問う」であれば、原発が果たして道理があるものなのか、倫理的に良いのかを投げかけて議論をしたいということになる。
「新しいと真新しい」「イルミネーションと夜景」「金歯と銀歯」などなど、世の中にははっきりと説明できないよく似た言葉や物事が私たちが思っているよりもかなり多く存在しています。私自身学生時代からそのようなよく似た言葉・物事の違いを意識的に発見しては辞書やネットで調べるということを日常的にしていて、それが一つのライフワークになっていました。ある時期からその趣味?ともいえる調査・分析にどっぷりと浸かりまして、これまでエクセルにまとめた二つの類似した違いをネット上で公開し始め、今では複数の方のお力もお借りして実に多くの類似した言葉・物事をネット上で公開することができています。日本語は実に複雑怪奇・・・!そして面白いなと思います。「私語と雑談の違い」「失礼と非礼の違い」「始末書と反省文の違い」「すなわちとつまりの違い」うむむ・・・、よくわかりませんね。知らなくても別に生活に困るわけではないけど分かっているとちょっと嬉しい二つの違い、お時間のある時に是非1つでも覗いていただければと思います。