巻と冊の違い

巻と冊の違い

- 概要 -

巻も冊も書籍を数えるときの数詞であるが、巻はもともと巻物を数えるときに使っていたもの、冊は和綴じの書物を数えるときに使っていたものである。

- 詳しい解説 -

冊は冊子という言葉があるようにもともと糸で綴じている書物のことを指しており、そういった文書を数えるときに使う助数詞である。

巻は巻物にした書物(巻物)をさしているが、それを数えるのに使う助数詞である。例えば、絵巻物のような巻物もそうであるし、フィルムなどの巻いてあるものを数える時にも使われる。

巻は数冊でひとまとまりになる書物のひとつずつを表すときにも使われる。例えば、「これは全12巻の小説だ」などという時である。この場合、「全12冊」と冊を使って言うこともできる。しかし、「この本は人気シリーズ漫画の第5巻だ」のようにシリーズの何番目にあたる書籍なのか、という序数で示すときには巻を使うが、冊に置き換えて使うことはできない。逆に、「私は月に3〜4冊の本を読みます」などという、どのくらいあるか、という全体数を示す時には冊を使うが、巻で置き換えることはできない。
「新しいと真新しい」「イルミネーションと夜景」「金歯と銀歯」などなど、世の中にははっきりと説明できないよく似た言葉や物事が私たちが思っているよりもかなり多く存在しています。私自身学生時代からそのようなよく似た言葉・物事の違いを意識的に発見しては辞書やネットで調べるということを日常的にしていて、それが一つのライフワークになっていました。ある時期からその趣味?ともいえる調査・分析にどっぷりと浸かりまして、これまでエクセルにまとめた二つの類似した違いをネット上で公開し始め、今では複数の方のお力もお借りして実に多くの類似した言葉・物事をネット上で公開することができています。日本語は実に複雑怪奇・・・!そして面白いなと思います。「私語と雑談の違い」「失礼と非礼の違い」「始末書と反省文の違い」「すなわちとつまりの違い」うむむ・・・、よくわかりませんね。知らなくても別に生活に困るわけではないけど分かっているとちょっと嬉しい二つの違い、お時間のある時に是非1つでも覗いていただければと思います。