色即是空と諸行無常の違い

色即是空と諸行無常の違い

- 概要 -

色即是空も諸行無常もどちらも仏教用語である。色即是空はこの世のすべてのものは実体がなく空であるということを言っており、諸行無常はこの世のすべてのものは常に変化していくものだという考え方である。

- 詳しい解説 -

色即是空も諸行無常もどちらも仏教の考え方を端的に表した言葉である。

色即是空は般若心経に出てくる言葉のひとつで、仏教の基本的な教義を表している。「色はつまり空である」ということになるが、ここでの「色」とは、この世界にある全てのもの(形あるもの、物質)や現象のことを言っており、「空」である、とはそれ自体の実体や真の姿、本質は空虚である、ということである。対になるのは「空即是色」である。実体のないもの、虚であるもの、それがこの世に存在するものや現象であるということである。

諸行無常は仏教用語で、この世界にある存在(諸行=万物)はすべて常に変化するもの(無常=常ではない)である、不変ではないという仏教の基本的な教義のひとつである。仏教には3つの法印、三法印という大きな教義があり、「諸行無常」「諸法無我」「涅槃寂静」がそれである。

日本人としては、諸行無常というと平家物語の冒頭にある「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり」という有名な一節を思い出すが、これも同様に人の世の趨勢が永遠に同じではないことを言っている。
「新しいと真新しい」「イルミネーションと夜景」「金歯と銀歯」などなど、世の中にははっきりと説明できないよく似た言葉や物事が私たちが思っているよりもかなり多く存在しています。私自身学生時代からそのようなよく似た言葉・物事の違いを意識的に発見しては辞書やネットで調べるということを日常的にしていて、それが一つのライフワークになっていました。ある時期からその趣味?ともいえる調査・分析にどっぷりと浸かりまして、これまでエクセルにまとめた二つの類似した違いをネット上で公開し始め、今では複数の方のお力もお借りして実に多くの類似した言葉・物事をネット上で公開することができています。日本語は実に複雑怪奇・・・!そして面白いなと思います。「私語と雑談の違い」「失礼と非礼の違い」「始末書と反省文の違い」「すなわちとつまりの違い」うむむ・・・、よくわかりませんね。知らなくても別に生活に困るわけではないけど分かっているとちょっと嬉しい二つの違い、お時間のある時に是非1つでも覗いていただければと思います。