汚職と収賄の違い
- 概要 -
汚職とは、公務員などが自分の職権を不正に利用して自分または他人の利益を図るなどの不正行為を行うことを言うが、収賄は、公務員などが賄賂を受け取ることを言う。
- 詳しい解説 -
汚職は公務員などの公職にある者が、その職務上の地位や職権、裁量権などを利用して、自分や他人の利益になるようなことを恣意的に行うことである。当然違法な行為である。
収賄とは公務員などの公職にある者が賄賂を受け取ることをいう。反対に賄賂を贈ることは贈賄という。刑法では賄賂を贈る側も受け取る側も違法として罰せられる。
通常、汚職と賄賂は表裏一体の関係になっている。公務員へ賄賂を贈ろうとするものは当然その見返りである何らかの利益を期待しているものであり、受け取る公務員もその事情は理解して受け取るものである。賄賂を受け取った公務員が贈賄者のために自分の裁量権などの職権を不正利用するのが汚職事件である。
刑法をはじめ各種法律により、贈収賄は禁止されているにもかかわらず、汚職事件は毎年のように起こり、後を絶たない。有名な汚職事件はリクルート事件（昭和63年）などがあるが、最近でも山田洋行事件（平成19年）、ＪＲ貨物事件（平成27年）、政治資金規正法の関係から日歯連の迂回献金事件（平成27年）、小渕優子後援会事件（同）などがある。
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